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最新情報 - 2022 年度

海外電力調査会が収集した世界各地の電気事業情報を、エリア別、項目別にフィルタリングできます。各年度毎の表示となります。

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2022年度

2022.04.29
インド:最大電力が過去最高の2億711万kWを記録
2022年4月29日付の報道によると、インドで4月29日14時50分に、最大電力が過去最高の2億711万kWに達した。4月26日にも2億106万kWを記録し、前年の最大電力2億53万kWを更新していた。インドの消費電力量は経済活動の再開により増加基調にある。さらに、記録的な熱波に見舞われており、電力需要は今後も増加が予想されている。電力省は、5~6月には最大電力は2億1,500万kW~2億2,000万kWに達するとの見通しを示している。
2022.04.29
英国:石炭火力の廃止時期後ろ倒しを検討へ
エネルギー情報誌は2022年4月29日、英国のビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)が同国内の石炭火力発電所の運転延長を検討していると報じた。BEISは石炭火力を所有するUniper、EDF Energy、Draxの3事業者に対し、2022年中に廃止予定だった石炭火力の廃止時期を後ろ倒しし、一時的に運転を延長するように要請したと伝えられている。対象となるのは、2022年9月で廃止予定であったEDF EnergyのWest Burton発電所(設備容量200万kW、運開1969年)、既存容量市場契約の期限である2022年9月末で廃止予定だったDraxのDrax発電所(設備容量130万kW、運開1975年)、4基中1基について2022年9月までに廃止予定であったUniperのRatcliffe-on-Soar発電所(設備容量200万kW、運開1968年)の3発電所である。政府報道官は「ロシアによるウクライナ侵攻を考慮し、エネルギー安全保障の観点から幅広い選択肢を模索している。残っている石炭火力を運転延長し、今冬のバックアップ電源として使用できないか検討している。2024年10月までに石炭火力を全廃止する目標に変わりはない」とコメントしている。
2022.04.26
フランス・ベルギー:ベルギー政府、フランスの洋上風力発電プロジェクトを提訴
2022年4月26日付の現地報道によると、ベルギー政府は欧州委員会に対して、フランス北部のダンケルク沖で計画されている洋上風力発電プロジェクトを提訴した。同プロジェクトでは、2027年に46基の風力タービン(設備容量60万kW)を設置することが計画されており、ダンケルクの海岸から約10km、ベルギーの海岸から約11kmのエリアが想定されている。ベルギー政府は2021年6月、景観問題や海路を妨げる可能性等を理由に、同プロジェクトを裁判所に訴えており、事業者のEMD(EDF Renewable、Innogy、Enbridge子会社、RTEによる合弁会社)に対し、プロジェクトのエリアを海岸からさらに5km離れた場所に移動させることを要請したが、拒否されていた。ベルギー政府は、フランス側の配慮の欠如を遺憾とし今回の提訴に踏み切ったが、フランス政府との交渉には応じる姿勢を見せている。
2022.04.25
中国:新エネ車導入拡大など消費促進、経済の持続的回復に関する指針を発表
国務院(日本の内閣に相当)は2022年4月25日、「消費潜在力の活用による消費の持続的回復促進に関する意見(指針)」(第9号)を発表した。同指針は、新型コロナ感染症拡大で、特に中小企業やサービス業関連で経済活動が沈滞化していることを念頭に、消費促進策として、20項目の措置を示している。このうちエネルギー・電力関連では、グリーン関連消費の積極的奨励の観点から、電気自動車(EV)・燃料電池車(FCV)やEV用充電施設の開発支援加速化、省エネ家電の消費拡大促進のほか、一部産業に対する電気料金の割引も内容とされている。
2022.04.22
バルト三国:バルト三国、天然ガスの脱ロシア依存を表明
2022年4月22日付の報道によると、エストニア、ラトビア、リトアニアは現在、ロシア産天然ガスの輸入を停止しており、将来的にロシア依存からの完全な脱却を目指す方針である。ラトビアのカリンシュ首相が、首都リガで開催されたバルト三国の首脳会談後、共同記者会見で明らかにした。同三国の中ではリトアニアが、ロシアによるウクライナ侵攻とパイプラインガス輸入代金のルーブル建て支払い要求を受けて、2022年4月2日にロシア産ガスの輸入停止を表明している。同国は今後、Klaipėda港のLNGターミナルにおける輸入分により国内需要を賄い、5月以降はラトビア、ポーランドからもパイプラインを介してガスを輸入するとしている。ラトビア政府も、2022年4月19日にロシア産ガスの輸入停止と国内におけるLNGターミナル建設に合意したことが報じられている。同国のVitenbergsエネルギー相は、輸入停止の期日は2023年1月1日に設定され、LNGターミナルの完成は2023年末~2024年頃になるとの見通しを明らかにした。短期的な対策としてはエストニア・フィンランド政府と共同で、エストニアのPaldiski港におけるLNGターミナル建設を目指すとしている。
2022.04.22
オランダ:政府、2022年中にロシアからの化石燃料輸入停止を表明
オランダ政府は2022年4月22日、2022年中にロシアからの化石燃料輸入停止を目指すと発表した。石炭については、EUの対ロシア第5次経済制裁の一環として2022年8月11日までの輸入停止が決定済みである。石油に関しては、他のEU加盟国と協調して数週間以内に禁輸方針で合意できるよう努力するとしている。ロシア産天然ガスがオランダの全輸入量に占める割合は約10~15%(約60億m3)である。政府は、省エネや他国からのLNG輸入量増加、ガス備蓄体制強化により脱ロシア産ガスを目指すとともに、他のEU加盟国へ同調を求めている。国内の具体策に関しては、ロッテルダム港のLNGターミナル拡張と北部エームスハーヴェン港での浮体式LNGターミナル建設により、2022年末までに追加で約80 m3のLNG輸入が可能となる。また、2025年までに国内天然ガス消費量は約90億m3削減可能と見込まれている(2021年国内消費量は400億m3)。ガス備蓄については、現在高騰しているガス価格と次の冬期ガス価格の差額を政府が補填することで民間企業の備蓄を促す方針であり、これに要する費用は6億2,300万ユーロ(約8兆5,351億円)と見積もられている。
2022.04.21
米国:FERC、地域送電計画と費用配分に関する改革案を公表
連邦エネルギー規制委員会(FERC)は2022年4月21日、地域送電計画と費用配分に焦点を当てた改革案を公表した。FERCは2021年7月15日に地域送電計画とその費用配分、電源連系プロセスの改善を目的とした一般からのコメントを募るため規則案事前通知(ANOPR)の発出しており、今回はANOPRに寄せられたコメントを踏まえて提案したものとなる。この改革案では、(1)電源構成や需要の変化による送電ニーズに対応するため、十分に将来(20年以上)を見据えた長期的な地域送電計画を策定すること、(2)地域送電計画の策定プロセスにおいてダイナミックレーティングや潮流制御装置といった系統強化技術(GETs:Grid Enhancing Technologies)を十分に考慮すること、(3)策定された地域送電計画の費用配分について、該当地域内の州機関の同意を取ることなどを求めている。(3)の費用配分に加えて、(1)の長期的な地域送電計画では連邦・州政府の公共政策(電源構成目標や再エネ利用割合基準等)に基づいた送電ニーズを反映することも求めており、今回の改革案により州の関与がより強化されるものと見られる。なお、電源連系プロセスに焦点を当てた改革は、近い将来着手される見通しである。
2022.04.20
中国:政府、新規原子力6基の批准と石炭生産能力増強等の方針を提示
国務院常務会議(日本の閣議に相当)は2022年4月20日、「経済・社会発展を保障するエネルギー供給能力の増加」の方針を提示した。同方針では、浙江省の三門原子力発電所3、4号機(中核集団、CAP1000、125万kW×2基)、山東省の海陽原子力発電所3、4号機(国家電投、CAP1000、125万W×2基)および広東省の陸豊原子力発電所5、6号機(中広核集団、華龍1号、115万kW×2基)の新規原子力6基の批准、ならびに年間3億tの石炭生産能力の増強と2億2,000万kWの石炭火力発電所の改造が示されている。
2022.04.20
EU:欧州委員会が2030年の再エネ目標を45%へと引き上げることを検討中
エネルギー情報誌は2022年4月20日、欧州委員会(EC)が2030年の再生可能エネルギー導入目標の引き上げを検討していると伝えた。ロシアのウクライナ侵攻によりロシアへのエネルギー依存度低下はEUの喫緊の課題となっており、ECは2022年3月に、2027年までにロシアからの化石燃料輸入の停止を提案したが、加盟国の間でまとまらず、5月に再度、議論を行うことになっている。ECの検討の中には、ロシアからのエネルギー輸入停止に伴うエネルギー供給への影響に加えて、再生可能エネルギー導入の加速が含まれており、2030年に40%とする再エネ導入目標(最終エネルギー消費に対する比率)を45%とする案が含まれている。ECはこれらの検討内容を加盟国に提示して議論し、2027年までのロシア産化石燃料輸入の停止を決定したい意向である。また、再エネ導入を加速するため、以前から課題となっている許認可手続きの簡素化のガイドラインもあわせて提示すると報じられている。
2022.04.19
米国:DOE、既存炉の運転継続支援プログラム初回分申請の募集を開始
欧州の電気事業者団体Eurelectericは2022年3月22日、ウクライナ危機への対応に関するEU首脳会議の開催に先立ち、欧州委員会および政府首脳に宛てた書簡を米国エネルギー省(DOE)は2022年4月19日、既設原子力発電所の早期閉鎖回避を目的に新設した総額60億ドルの「運転継続支援プログラム(Civil Nuclear Credit program)」の初回分申請の募集を開始すると発表した。締切りは同5月19日で、有資格と認定された商業炉に対し同10月1日から2026年9月30日までの4年間、発電量に応じて支援(クレジット)が付与され、対象炉を運営する事業者はクレジットの総量に応じた支援金を受け取ることになる。なおDOEは、2022年2月から実施した意見募集で寄せられたコメントを反映して、初回については既に早期閉鎖の方針を公表済みの商業炉を優先し、審査過程の簡素化も図ったとしている。また今回の発表の中で、2回目のスケジュール(2023会計年度第1四半期に申請募集期間を発表、クレジット付与期間は2023年10月1日からの4年間)を示すと同時に、同プログラムは60億ドルの基金がなくなり次第、もしくは2031年9月末をもって終了するとしている。
2022.04.18
パキスタン:華龍1号型のカラチ3号機が営業運転開始
中国核工業集団有限公司(CNNC)は2022年4月18日、パキスタンのカラチ原子力発電所3号機(110万KW)が試験に合格し、営業運転を開始したと発表した。2021年5月に営業運転を開始した同発電所1号機に次ぐ同国で2基目の華龍1号型PWRとなる。同号機は、2016年5月の着工後、2022年2月21日に初臨界を達成し、同年3月4日に電力系統に接続されていた。記念式典にはCNNC社長とパキスタン原子力委員会(PAEC)委員長も出席した。同発電所2、3号機は、華龍1号型として初の輸出事例で、国際市場では「HPR1000」として知られている。両号機の年間発電量は合計約200億kWhで二酸化炭素の年間排出量を1,632万t削減するという。同国パンジャブ州では、チャシュマ原子力発電所1~4号機(CNP-300型PWR×4)が稼働中だが、CNNCは2017年にPAECと同発電所5号機として、華龍1号型炉を建設する協力協定に署名している。
2022.04.14
中国:石炭輸送の幹線鉄道で脱線事故が発生
現地紙は2022年4月14日、中国の石炭生産量の約1割を輸送する幹線鉄道である大秦線の天津区間で脱線事故が発生したと報じた。それによると、4月14日の13時頃、停車中の貨車が動き出して走行中の別の車両に衝突、17両が脱線して11両が鉄橋から落下するという大事故となった。この事故に対して、国家鉄道集団では、約1,000人を動員して対応、これまでのところ負傷者などの報告はされていない。なお、大秦線は主要産炭地である山西省の大同市から天津市を経由して河北省の秦皇島港(世界最大の石炭中継港)に至る路線で、「エネルギーの大動脈」と称されており、この事故による石炭供給への影響が懸念されている。
2022.04.14
ポーランド:ZE PAK、Adamów石炭火力を早期閉鎖してCCGTに転換
ポーランドの国内発電大手ZE PAKは2022年4月14日、Adamów石炭火力発電所の閉鎖時期を当初予定の2030年から2024年に早め、跡地にCCGT(設備容量60万kW)を建設することを発表した。2022年11月末までにCCGT建設の準備を開始する予定。なお、CCGTプロジェクトは2021年12月に実施された容量オークションの結果、2025年から17年間、年間400.39ズロチ(約1万2,000円)/kWにて落札している。ZE PAKは2020年10月時点で同社が保有する石炭火力発電所(110万kW)を2030年までに閉鎖する予定を明らかにし、2023年にPątnów Iの5号機(20万kW)を閉鎖し、2024年にPątnów Iの1号機と2号機(44万kW)、2029年にPątnów IIの9号機(47万kW)を閉鎖する予定を示している。しかし、ロシアによるウクライナ侵攻の影響でロシアからの天然ガス輸入を停止することに伴い、石炭火力の閉鎖時期についてはEUと調整中であることが報じられている。
2022.04.12
ドイツ:連邦経済気候保護省、エネルギー危機時に向けた法改正へ
ドイツ連邦経済気候保護省(BMWK)のHabeck大臣(緑の党)は2022年4月12日、エネルギー危機が発生した場合に、重要なエネルギーインフラの運営企業を政府管理下に置くことを可能とするようエネルギー安全保障法改正を検討していることを明らかにした。同法は第1次オイルショックを受け1975年に制定されたものであり、エネルギーの安定供給を確保するため行政が介入することを可能としたものである。改正法案のドラフト版によると、エネルギー危機時に重要なエネルギーインフラ(ガスパイプラインやガス貯蔵設備)が正常に機能できず、安定供給を損ねる具体的リスクがあると認められる場合、BMWKは一時的(6カ月間、最大1年まで延長可)に当該インフラの運営企業を政府管理下に置く指示を出すことができ、極端なケースにおいては運営企業を政府が収用(国が強制的に権利取得)することも可能となる。
2022.04.12
フランス:風力・太陽光事業者、FIP制度で得た利益の差額を政府に支払い
現地紙の2022年4月12日付の報道によると、フランスの風力・太陽光事業者は電力価格高騰を受け、FIP制度(一年に一度計上)における市場価格と行使価格の差額をプレミアムとして政府に支払うと発表した。同国では、2022年の第1四半期における市場価格(23.1ユーロ・セント/kWh)が行使価格(2021年の平均値は10.88ユーロ・セント/kWh)を上回っている状況であり、利益を出している事業者側が規定により政府にプレミアムを交付しなければならない(1ユーロ・セントは約1.3円)。また、フランスの風力エネルギー協会(FEE)の発表によると、2022年の年間平均電力価格を22ユーロ・セント/kWhと仮定した場合、風力・太陽光事業者は同年に37億ユーロ(約4,810億円)を政府に交付しなければならない。この状況が続けば、2003年より風力事業を支援してきた政府はこれまで支援した分の全額に当たる110億ユーロ(約1兆4,300億円)を2024年四半期に回収することになる。なお、風力と太陽光を合わせると、政府は2022年に144億ユーロ(約1兆8,720億円)を事業者から回収することになる。
2022.04.10
中国:国務院、全国統一市場の設置加速化に向けた指針を公表
国務院(日本の内閣に相当)は2022年4月10日、全国統一市場の設置を加速化する指針を公表した。それによると、効率的かつ規範化され、公平な競争が行われる、十分に開放された全国統一市場を様々な分野で設置していくことが提唱された。指針では、市場の健全運営に向けた基本規則の策定を手始めに、法律・法規などに基づいた法執行を規範化するなどの方針が示されている。なお、エネルギー分野に関しては、国家電力取引センターを適切な時期に設立することなどが言及されている。
2022.04.07
カナダ:オンタリオ州、GHG削減等を目的とした水素戦略を発表
カナダで最大の人口を有するオンタリオ州は2022年4月7日、「Ontario’s Low-Carbon Hydrogen Strategy」と題した水素戦略を発表した。州内で水素ハブの候補地を5つ示した。このうちナイアガラフォールズ水素製造プロジェクトでは、2万kWの水電解装置を設置しサー・アダム・ベック水力発電所の電力を利用してグリーン水素を製造する。オフピークの電力を使い需給を調整するとともに、地域の大型トラックや自治体、重工業などに対し水素を供給する。連邦政府の資金援助を獲得できれば、2024年までに運転を開始できるという。同州は、水力発電にかかる税金など(gross revenue charge)を免除して支援する。アルバータ州やブリティッシュコロンビア州は、水素の輸出を目論むが、オンタリオ州は、水素を主に温室効果ガス(GHG)の削減に活用する。一方、電源が不足しているオンタリオ州では、水素製造に使う電力需要が増えれば、これを補うために天然ガス火力を稼働させる必要がでてくるため、GHGが増えるとして本戦略を批判する声もある。
2022.04.06
ポルトガル:電力供給に占める再エネ比率を2026年までに80%へ引き上げ
エネルギー情報誌は2022年4月6日、ポルトガル政府が電力供給に占める再エネ比率を拡大して、2026年までに80%とすると発表したことを報じた。ロシアのウクライナ侵攻により欧州各国で再エネ導入を拡大する動きがあるが、ポルトガル政府の目標引き上げもこの流れに沿ったもので、従来の計画を4年前倒しすることになる。同国の電力供給に占める再エネ比率は2010年の41%から2022年には58%まで高まる計画で、2026年に80%が目標となる。最終エネルギーに占める再エネ比率は2030年に47%としており、このため今後10年間に再エネ設備容量を倍増する。ポルトガル政府は太陽光発電導入に期待を寄せており、その導入を加速するため設備容量5万kW以下の事業の環境審査を省略する方針である。
2022.04.05
EU:ロシアへの追加制裁としてロシア産石炭の輸入停止へ
欧州委員会は2022年4月5日、ロシアによるウクライナ侵攻に対する制裁として6つの追加制裁を課すと発表した。ロシア産石炭の輸入を禁止するほか、ロシア主要銀行との取引停止、ロシア関連船舶のEU域内港湾への入港禁止、ロシアとベラルーシの運送会社のトラックのEU域内通行禁止等が含まれる。一連の制裁で欧州委員会がエネルギー輸入に関する制裁を課すのは初めてとなる。欧州委員会によると、EU全体の石炭輸入量の45%はロシアに依存しており、特にドイツ、オランダ、ポーランドがロシア産石炭の主要輸入国である。年間輸入額は40億ユーロ(約5,200億円)に達する。EIA統計によると、ロシアは2020年に約2億2,000万tの石炭を輸出しており、そのうち31%が欧州向けとなっている。追加制裁は4月8日にEU理事会により正式決定された。石炭の輸入禁止に向けては4カ月間の準備期間が認められ、既存契約の下では2022年8月まではロシア産石炭輸入は可能だが、それ以降の新たな契約締結は禁止されることとなる。
2022.04.05
欧州:欧州水素パイプライン構想の更新(European Hydrogen Backbone)
2022年4月5日、欧州大での水素専用パイプライン構想European Hydrogen Backbone(EHB)の更新版レポートが発表された。EHBは、EU水素戦略等を踏まえた2030~2040年の水素専用パイプライン敷設構想であり、2020年7月の初案ではガス導管事業者11社の参画による欧州10カ国の既存ガスパイプラインの転用を主としていた。今回の更新では、2022年3月に欧州委員会が発表した包括的な政策文書「REPowerEU」にて引き上げられたグリーン水素利用目標(年間500万tから2,000万tへ)を踏まえて規模が拡大されており、2030年時点で5つの水素輸入・供給ルートを欧州内に構築し、パイプラインの全長は2万8,000kmとなる。さらに、2040年には全長5万3,000kmまで拡張される予定であり、その60%以上が既存ガスパイプラインの転用、残りは新設となる。参画するエネルギーインフラ企業は31社で設立当初より大幅に増え、対象国はEU25カ国、英国、ノルウェーおよびスイスの28カ国となった。2040年迄の構想全体の必要投資額は800億~1,430億ユーロ(1ユーロは約135円)、パイプラインを利用した輸送コスト(水素1kg、輸送距離1,000km当たり)は、陸上ルートで0.11~0.21ユーロ、海底ルートで0.17~0.32ユーロと見積もられている。
2022.04.02
中国:エネルギー分野の技術開発5カ年計画が公表される
科学技術部(日本の「省」に相当)と国家能源局は2022年4月2日、「エネルギー分野における技術開発・イノベーション推進に関する第14次五カ年計画(2021~2025年)」(第58号)を公表した。同計画では、新エネルギー比率の更なる拡大に対応するため、大容量エネルギー貯蔵、水素エネルギー、高効率太陽光などを含めた新型電力システムを構築するための技術・イノベーションの推進方針がまとめられている。また、安全確保を前提とした原子力の秩序ある発展を支える先進的技術と使用済燃料の処理と原子力発電の寿命延長の技術研究、化石エネルギーの高効率利用、緊急時の対応能力向上、エネルギー産業の更なるデジタル化などが目標として掲げられている。

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