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EU:EU理事会、改正再エネ指令などで水素の利用を義務付け

2023-10-09
  • 欧州
  • 環境・再エネ

EU理事会は2023年10月9日、改正再エネ指令案と、航空会社などに持続可能な航空燃料(SAF)の導入を義務付ける規則案(ReFuel EU)を可決し、両法が成立した。両法とも水素の利用が規定されている。改正再エネ指令に規定されたグリーン水素導入目標は、産業部門で使用する水素のうち2030年までに42%、2035年までに60%をグリーン水素(バイオマス由来を除く)とすることとなった。ただし例外規定が設けられており、化石燃料起源の水素の割合が一定程度(2030年に23%、2035年に20%)以下であることなど、特定の条件を満たせばグリーン水素導入目標を20%削減することが可能となる。またReFuel EUの成立により、航空燃料供給会社は、EU域内の空港で航空会社に提供する全燃料に占めるSAF(廃食油やバイオエタノール、水素とCO2などを原料とする燃料)の比率増加が義務付けられる。SAFの比率は2025年2%、2030年6%、2050年に70%に、また合成燃料の比率は2030年の1.2%から2050年の35%に段階的に引き上げられる。エネルギー情報誌は、EUで現在、主に肥料や化学品の生産、石油精製で年間約970万tのグレー水素が消費されているが、改正再エネ指令により、10年後に約400万tのグリーン水素の需要が生み出されることになると報じている。