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ドイツ:政府、水素発電所の新設支援に向けた「発電所戦略」概要を発表

2023-08-01
  • 欧州
  • 環境・再エネ

連邦経済・気候保護省(BMWK)は2023年8月1日、水素発電所の新設・既存発電所からの転換を支援するための「発電所戦略」について、欧州委員会(EC)と大筋合意したことを明らかにした。2024年以降3種類の入札を実施し、水素発電所2,380万kWの新設・転換を目指す。このうち、最大1,500万kWは水素ネットワークに接続されるまで天然ガスを燃料とすることが認められるが、遅くとも2035年までに水素発電所への転換を実現しなければならない。これにより、連邦政府は同年までに電力部門のほぼ完全な気候中立化を目指す。入札の対象となるのは、(1)水素スプリンター発電所:水素インフラ(水素またはアンモニアの大規模貯蔵設備、地域供給網、水素クラスター、輸入ターミナルなど)への接続が比較的早期に可能な地点に立地し、運開時から再エネ由来の水素を発電に使用する発電所(既設も対象)、(2)水素・再エネハイブリッド発電所:風力・太陽光などの再エネ発電設備と水電解装置、水素貯蔵設備、水素発電所を組み合わせた設備、(3)H2-ready発電所:一定期間天然ガスを燃焼し、遅くとも2035年までに水素発電所への転換を義務付けられる発電所(既設も対象)。募集容量は(1)、(2)が各440万kWで、(1)については2024~2028年に入札を実施する。(3)に関しては、2024~2026年に1,000万kW(このうち600万kWは新設枠)の入札を実施し、入札結果の評価後、追加で500万kWを募集する可能性がある。ECは、本制度がEUの「国家補助ガイドライン」に適合するかの審査を継続している。連邦政府は、国会の夏季休会明けに「発電所戦略」の詳細を発表し、パブリック・コンサルテーションを実施するとしている。