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ポーランド:EUの「Fit For 55」適用による国民負担の増加を懸念

2023-05-10
  • 欧州
  • エネルギー一般・政策

ポーランドのサシン副首相兼国有資産相は2023年5月10日、ポズナンで開催された経済会議にて2030年までの温室効果ガス排出削減に向けたEUの政策パッケージ「Fit for 55」の採択は、ポーランド経済にとって大きな負担となり、国民は電気や熱の価格上昇という形で多くの負担を強いられることになると批判した。EUでは2023年4月、中長期的な温室効果ガス排出削減目標の達成を目的とした「Fit for 55」パッケージに関する一連の指令と規制が採択された。2022年時点でポーランドの発電電力量の7割は石炭が占めており、専門家は「Fit for 55」の適用を進める場合、ポーランドの平均的な一般家庭(4人家族)は2030年までに追加で25万ズロチ(約750万円)を負担することになると試算している。サシン氏はエネルギー転換を否定するものではないが、エネルギー安全保障が極めて重要であるなかで、我々のペースでエネルギー転換を進める必要があるとコメントしている。