海外電気事業短信

EU:欧州委員会が水素市場立ち上げ支援のための仕組みを発表

2023-03-16
  • 欧州
  • 環境・再エネ

欧州委員会(EC)は2023年3月16日、水素市場を早期に立ち上げる仕組みとして「欧州水素銀行(EHB:European Hydrogen Bank)」の概要を発表した。ロシアのウクライナ侵攻により、欧州ではエネルギー供給の多様化が急務となっており、ECは水素の活用を進める考えである。2022年5月に発表したREPowerEU Planでは、2030年にEU域内でグリーン水素を1,000万t製造し、1,000万tを輸入する方針を明らかにしている。EHBは域内での水素製造や輸入を支援するため2023年秋に初めての入札を行う予定で、落札した事業へは10年間、1kg当たりの水素製造に対する補助金(固定額)を提供することで、グリーン水素製造コストと天然ガスを改質して製造するグレー水素のコストとの差を埋める役割を担うことになる。このほかにEHGは需要や必要なインフラ、コスト情報などについて情報分析を行い、EUの既存プログラムを活用した支援の実施も検討する。米国でインフレ抑制法(IRA)が成立し水素製造をはじめ再エネ事業や蓄電池製造が加速すると見込まれており、ECはEU域内でのこれらの事業の活性化を検討している。