海外電気事業短信
英国:過去最大規模の水素燃料電池を搭載した旅客機の試験飛行に成功
- 海外電力調査会 トップ
- 世界の電気事業の動き
- 海外電気事業短信
- 英国:過去最大規模の水素燃料電池を搭載した旅客機の試験飛行に成功
- 2023-01-19
-
- 欧州
- 環境・再エネ
水素燃料電池での飛行を目指す英国のスタートアップ企業Zero Aviaは2023年1月19日、過去最大規模の水素燃料電池を搭載した旅客機の試験飛行に成功したと発表した。19席を有している双発機「ドルニエ228」は英国にて10分間の飛行に成功した。航空業界は2023年時点で、世界の炭素排出量の約2.5%を占めているが、他のガスや水蒸気、飛行機雲などを排出するため、気候への影響は大きいと推定されており、炭素を排出しないエンジンへ移行していく必要があると考えられている。「ドルニエ228」の左翼には、燃料電池スタック2基を搭載した水素電気パワートレイン(動力装置)のプロトタイプが搭載された。離陸時はリチウムイオン電池で補助し、取り外した客席の下には水素タンクと燃料電池発電システムが設置された。右翼には安全のため通常のエンジンが搭載されていたが、試験飛行内で使用されることはなかった。Cotswold空港を出発し、120ノット(時速139マイル)の飛行速度で離陸から着陸までのすべての工程を問題なく成功させた。同社は2025年までに商業飛行を行うことを目指しており、2027年までに40~80人乗りの航空機で700マイルの飛行を目標として掲げている。商業飛行のためには、水素タンクおよび燃料電池発電機は機外に取り付ける必要があるため、同社は年内に機体構成の最終確定と認証申請を行う予定とのこと。
