海外電気事業短信

英国:規制機関、系統混雑時の電力貯蔵による「売り直し」の課題を説明

2026-06-19
  • 欧州
  • 送配電

規制機関のガス・電力市場局(OFGEM)は2026年6月19日、系統混雑エリアにおいて発生している揚水発電や蓄電池による電力の売り直し「repetitive re-trading(RRT)」について報告書を公表した。RRTとは、電力貯蔵設備が売りポジションでありながらも系統混雑のために給電できず、売電済みであったはずの電力が次の売電取引に用いられることを指す。系統混雑が長期化した場合に、同一の電力を巡って系統制約への対応が繰り返されることが問題視されている。また貯蔵設備側も、予定した放電ができずに次の充電機会を逸失するほか、アンシラリーサービス契約がある場合は特定の充電状態に到達しておく必要もあり、運用上の課題となりうる。OFGEMは、RRTを貯蔵設備によるルール違反ではなく、全国統一価格制度の下で顕在化している市場設計上の課題と位置づけ、現在進められている市場改革(RNP)などにおいて対策を検討すべきとした。