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EU:Ember、地熱は石炭・ガス火力の最大42%相当の発電量となり得ると試算

2026-02-09
  • 欧州
  • 環境・再エネ

エネルギーシンクタンクEmberは2026年2月9日、欧州における次世代地熱技術のポテンシャルを分析した報告書「Hot stuff: geothermal energy in Europe」を公表した。同報告書は、掘削技術などの進展により、従来は限定的とされてきた地熱発電の適地が拡大していると指摘した。また、発電コストが100ユーロ/MWh未満で開発可能な次世代型地熱(Enhanced geothermal)は、EU域内で約4,300万kWに達し得ると試算した。この場合、運転最適化や市場環境の改善を織り込んだ設備利用率80%(2025年の設備容量と発電量の実績からは約65%と算出される)を前提とすると、年間発電量は約3,010億kWhとなり、2025年時点のEUの石炭・ガス火力発電量の約42%に相当する規模となる。一方で、EU域内では許認可の長期化や資金支援の不足が地熱の導入拡大の制約となっていると指摘し、投資リスク低減策やEUレベルでの政策枠組み整備の必要性を提起した。