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米国:調査会社、数十年振りに好機を迎えた原子力の拡大に更なる行動を促す

2025-12-10
  • 北米
  • 原子力

米国の調査会社ロジウム・グループは2025年12月10日、米国の原子力の導入が数十年ぶりの好機を迎えているとの報告書を公表した。その要因は、(1)160億ドル以上の見積り超過と7年遅れで運開したボーグル3、4号機からの学び、(2)データセンターなど電力需要の急増、(3)風力・太陽光の税額控除対象期限の前倒しと原子力税制優遇措置の継続、(4)LNG輸出増とガスタービンの製造能力の限界から不安定な天然ガス発電コストなど。米国の新設大型炉のMWh当たり均等化発電原価(LCOE)の180ドルは、日本107ドル、フランス100ドル、中国81ドル、韓国66ドル、ロシア52ドルより高い。原価引下げには、同一炉型の継続受注が不可欠で、次のAP1000のLCOEで95ドル、12基以上の建設で74ドルへ低下し得ると試算。真の原子力ルネサンスには、政府によるコスト超過保険や電力購入契約、政府所有炉の完成後譲渡、立地と許認可制度改革などが必要としている。