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フランス:行政裁判所がFSRU「Cape Ann」の撤去を命令

2025-10-16
  • 欧州
  • その他

フランスのルーアン行政裁判所は2025年10月16日、ル・アーブル港に設置されている浮体式LNG貯蔵・再ガス化設備(FSRU)の「Cape Ann」について、2カ月以内に設置・運転命令を廃止するようエネルギー担当大臣に命じた。Cape Annはロシアによるウクライナ侵攻を受けて、供給源を多様化するため2022年に設置が決定し、2023年9月以降TotalEnergiesにより運転されてきたが、稼働率が低く、2024年9月以降は貯蔵・送ガスとも停止している。このため環境保護団体EPLHが、ガス供給に重大な脅威がある場合に限り許されるというFSRU設置時の前提が崩れていることや、運転には環境影響が伴うことなどを理由に撤去を求める訴訟を起こしていた。TotalEnergiesはコメントを出していないが、本件について行政最高裁に異議申し立てを行う余地が残されている。フランスには4カ所の陸上LNG受入基地があり、Cape Annは唯一のFSRUである。